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元家具屋が解説!家具選びの基礎知識【素材編】

 

1.広葉樹と針葉樹

広葉樹

紅葉などの季節の変化を楽しめるのが広葉樹のイメージだが、幅のある葉だけが特徴でなく、機能的にも養分や水分が通る導管を持ち、構造も針葉樹に比べて複雑。
湿帯の落葉樹と暖帯から熱帯の常緑樹の2種類があり木目も変化に富んでいて美しいため家具などの工芸品に用いられる事が多い。

長所
種類によって木肌の色が多彩で変化に富んだ木目の美しさが楽しめる。家具や内相装飾、彫刻作品など仕上がりには重圧感がある。

短所
春材と夏材、板目と柾目の区別がつきにくい物が多い。
材質は針葉樹より一般的に固くて重いため加工しにくい。

主な木材
アカガシ、アサダ、ウォルナット、カツラ、カリン、クリ、ケヤキ、シナノキ、シラカシ、セプター、チーク、トチノキ、ニャトー、ブナ、ホワイトメランチ、マカンバ、マホガニー、マンソニア、ミズナラ、レッドランチ等

針葉樹

葉が針状になっていて年中落葉しない樹木が針葉樹です。
導管と木繊維をもつ広葉樹に比べ仮導管だけで構造は単純です。
成長が早いため軟材が多く木目はまっすぐでシンプル。
主に木造住宅や建設材として重宝されている。

長所
まっすぐに伸びる単純な木目の美しさが魅力。
広葉樹に比べ成長が早く柔らかいため加工しやすい。
価格も手頃。

短所
構造が単純なだけに変化に乏しく広葉樹に比べ用途の幅が狭い。
また、マツなどのヤニがでる素材があり扱いにくい。

主な木材
アカマツ、アガチス、イチイ、イチョウ、エゾマツ、欧州アカマツ、カヤ、カラマツ、スギ、ツガ、トドマツ、ヒノキ、ヒバ、ヒメマツ、ベイスギ、ベイヒ、ベイヒバ、ベイマツ、ベニマツ、ベイツガ等

バブルス

この〜木なんの木〜♪気になる木〜♪

ガリ

あの有名なCMの大きな木は広葉樹ですね〜

2.家具で使用される木材の種類

メープル(Maple)
カナダの国旗にデザインされているメープル。 日本では楓として馴染み深く、硬くて衝撃に強く最大の特徴は何と言っても白い木肌です。

ウォルナット(Walnut)
世界三大銘木の一つで強度があり狂いが少なく重厚感と高級感のある色味の木目の木材です。
時間経過と共にだんだん色味が薄くなっていくのが特徴です。

チェリー(Cherry)
桜の木の木材で特徴は何と言っても木目の色合いの変化にあります。 磨いていくととても綺麗な光沢が出て味わい深い色に変化します。

パイン(Pine)
日本の松の木がパインです。 非常に柔らかく明るい色合いで種類が多いです。 良質の樹脂成分を多く含んでおり使い込むと飴色になるのが特徴です。

ホワイトオーク(White Oak)
ウィスキーやワインの熟成に使うタルの原料として使うことで有名です。 建築、家具で「ナラ」や「ブナ」と呼ばれるものはほとんどこのホワイトオークです。

チーク(Teak)
世界三大銘木の一つで耐久性、耐候性に優れ、粘りを持つのが特徴です。
木目の表情も豊かで美しい事から高級家具などによく用いられます。落ち着いた雰囲気の色味が特徴です。

マホガニー(Mahogany)
世界三大銘木の一つで赤味を帯びた褐色の深い光沢を放つのが特徴です。 耐久性、加工性ともに優れており、高級家具や内装装飾などに用いられます。

ホワイトアッシュ(White Ash)
清潔感のある白系の色合いとしっかりした木目が特徴の木材です。
弾力性と適度な硬さがあるので曲げ木に適しています。

バブルス

マホガニー?メープル?なんか聞いた事あるぞ?

ガリ

ギターのボディやバイオリンのネックに使われてますよ

3.加工方法

無垢材

厚みの全部が一つの木材であるもの。素材に微妙な濃淡があるが使い込んでいくうちに色に深みが増してくる。重圧感があり「木」その物の良さがわかる。

集成材

厚さ20~30mのひのき板や小角材を同じ繊維方向に幅や長さを繋ぎ合わせながら一定の厚さに接着させた物を集成材といます。

つき板

木目の美しい材木を薄く(0.2~0.3mm)削いで、それを合板の上などに貼ったものの事です。
最近は製造技術も進歩して表面がはげるような事は少なくなっています。自然木とうたっていてもほとんどがつき板の場合が多いです。

合板

通称ベニヤ板は薄くした木材を何層かに張り合わせたものです。この場合貼り合わせる木材の木目の方向を交互に直角に交わらせ木の性質を矯正する為、反りや曲がりの少ない安定した材料になります。

合板には色々な種類があり、ラワン合板、シナ合板、ベルコニア合板、ランバーコア合板、ハニカムコア合板などがあります。

バブルス

ほほう…ホームセンターでよく見るベニヤ板は合板なのか

ガリ

テーブルの天板などに使われる無垢の一枚板はホームセンターでなかなか見かけませんね

4.板の性質

材を製作する時の木の取り方で板の上に現れる模様が変わってきます。
木の芯を中心に放射線状に取ると全て柾目になりますが、無駄が多く出ます。
もっと効率的に取ると中心に柾目が取れあとは板目になります。

柾目の場合
板の目は平行になる

板目の場合
山形の目が重なって出る

柾目
柾目には木口から見て上下に垂直に年輪が入った物と曲線状になったものがあります。直線上の物は天地柾(てんちまさ)といって板の両面共に柾目になります。
曲線になった物は流れ柾と言いますが、これは裏面が柾目になったものもあります。構造的には流れ柾が強く天地柾は板が薄いと割れやすくなります。

板目
木材の中心に向かって垂直に切り取られた木材。板目は木口から見ると年輪が全て曲線状に入っています。これを見ることによってどちら側が木の中心かわかります。木の中心を木裏(きうら)反対側を木表(きおもて)と言います。

杢目
木の根など構造が複雑な所は渦巻き状や小さな円状の目が出ますがこれを杢(もく)と言います。硬くて加工が難しいですが、その紋様の珍しさから高級家具などに珍重されます。

ガリ

子供の頃、木目がオバケに見えたりしましたよね〜涙

バブルス

お前も見た目はオバケみたいな感じだけどな!

5.木材の仕上げ

ウレタン塗装フィニッシュ
家具店で販売されている家具でよく見るのがウレタン塗装です。よくフローリング材に使われている塗装の代表格です。
ポリウレタン樹脂を吹き付けて木の家具の表面に保護膜を作り木を守ります。また、ウレタン塗装は自分ではメンテナンスは難しいです。

ラッカー塗装フィニッシュ
ラッカー塗装とは樹脂などを揮発性の高い溶媒(アルコールやシンナー)に溶かした塗材を使った塗装です。木の質感を残しながら傷や汚れをつきにくくした塗装です。
ウレタン塗装ほど強度はありませんがオイル塗装よりは傷が付きにくいです。手触りがすべすべして木の質感は感じやすいです。ウレタン同様こちらも自分でのメンテナンスは難しいです。

オイル塗装フィニッシュ
植物性のオイル(油)を木の表面から導管に染み込ませて内部に浸透させ、オイルが固まることで塗膜の代わりになることを言います。
表面に膜を張らないので木の風合いをそのまま生かした仕上げになります。また、塗膜もないので木の本来の触りごごちを感じられます。
自分で定期的(年に1回くらい)にオイルを塗り込んであげることでメンテナンスにもなり、段々と艶が増し自然の風合いになってきて愛着が湧く塗装方法です。無垢材の家具などに用いられる塗装になります。

最後に

の素材編では家具に使用されている木材の種類や加工方法、仕上げの種類などを解説しました。
家具は決して安い買い物ではありません。
自分の生活スタイルや好みで選ぶのが一番ですが、こういった素材や木の性質なども知っていると家具を選ぶときに役に立ちます。
内容を覚える必要はありません。頭の片隅に置いておいてくださいね。
きっとあなたの生活に役立つはずです。

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画像引用:Unsplash