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ロックの基礎知識【新旧・世界三大ギタリスト編】

昔前まではロック音楽においてギタリストは花形でした。
印象的なリフを弾き卓越したテクニックでソロを奏でるバンドにおいて圧倒的な存在。そんなギターヒーロー達が活躍した時代が1970~1990年代にはありました。
現在、EDMなどダンスミュージックやヒップホップ、ラップなどの新しい音楽の登場により、そういったギターヒーローが生まれにくい時代になっているのが現実です。勿論、私も新しい音楽が大好きですし好き嫌いはありません。
そんな時代においてギターのプロフェッショナル達の魂を受け継ぐ現代のギターヒーロー達の登場をご存知でしょうか?彼らは昔のような派手なプレイはあまりしませんが技術、テクニック共にレジェンド達に肩を並べるプレイヤーです。一度ご自分の耳、目、肌で体感してみてください。

旧世界三大ギタリスト

エリック・クラプトン

 

エリック・クラプトン
本名:Eric Patrick Clapton
(エリック・パトリック・クラプトン)
生年月日:1945年3月30日
出身地:イングランド
在籍バンド
Yardbirds(ヤードバーズ)
Bluesbreakers(ブルース・ブレイカーズ)
Cream(クリーム)
Blindfaith(ブラインド・フェイス)
Derek and the Dominos(デレク・アンド・ザ・ドミノス)

ずはこの人。スローハンドの異名を持つクラプトン。彼は演奏時あまり小指を使いません。なので見た目にはあまり手が動いていないように見えるのに音数が多いのでスローハンドと言われるようになったのです。
彼のプレイの根底には一貫してブルースがあり多大な影響を受けているのがよくわかります。テクニックは勿論のこと咽び泣くようなギターの音色を出したり表現力が卓越しています。当時ロンドンの街中に「CLAPTON IS GOD」という落書きが現れそれが現在でも「ギターの神様」と呼ばれる所以になっています。

しかし私生活で交通事故、ドラック、酒に溺れ一時再起不能となったり、ビートルズの大親友ジョージ・ハリスンの妻を略奪したりと波乱万丈とはこの人の為にある言葉のような人生を送ってきました。
晩年、息子がホテルの窓から転落死した際に作った追悼のバラード「ティアーズ・イン・ヘブン」でグラミー賞3部門を独占しました。その他にも名曲がたくさんあり、名実共にスーパーギタリストの座に君臨する世界的ミュージシャンです。

代表曲
いとしのレイラ
Wonderful Tonight
Tears in heaven
Change the Worldなど多数。

愛用ギター
Fender ストラトキャスター
(通称ブラッキー)
Martin 000-28EC
Gibson ES-335など多数。

Fender / Eric Clapton Stratocaster Blackie

ロリダ州オーシャンブルヴァードの461番地、フロリダで一番有名な番地です。
アルバムジャケットに登場する家は、実際にエリック・クラプトンがレコード制作時に住んでいた家です。
このアルバムは薬物中毒やアルコール依存から立ち直り、エリック・クラプトン復活を印象付けた一枚で個人的にもクラプトン作品の中で一番好きなアルバムです。

ジェフ・ベック

 

ジェフ・ベック
本名:Jeff Beck
(ジェフ・ベック)
生年月日:1944年6月24日
出身地:イングランド
在籍バンド
Yardbirds(ヤードバーズ)
Jeff Beck Group(ジェフ・ベック・グループ)
Beck,Bogert&Appice(ベック・ボガート&アピス)

く「孤高のギタリスト」と形容されるジェフ・ベック。
既存の枠にとらわず常に新しいサウンドを追求する姿勢がそう呼ばれる所以なのかも知れません。
「ロックギタリストには2種類いる。ジェフ・ベックかそれ以外だ」
とポールロジャースが日本のホスト、ローランドのような名言を言い放ったのは有名です。菜食主義者で完璧主義の気難しい一面を持ち合わせてる職人のような男なのです。

ギター奏法も独創的でトリッキーで、80年代以降からピックを使わずにフンガーピッキングに以降するようになりました。
これによってアームを小指と薬指で抱え込むようにして持ち親指、人差し指でフレーズを弾きながらアームを使う奏法などに変化していきました。
その他にも職人のような独特なピッキングはありますが素人では理解不能なテクニックが多いです。ちなみにピックを使わなくなった理由は「なくす」からだそうです。

代表曲
Cause We’ve Ended As Lovers
LedBoots
Scatterbrain
Air Blowerなど多数。

愛用ギター
Fender ストラトキャスター
Fender テレキャスター(テレギブ)
Gibson レスポール改(オックスブラッド)など多数。

Fender / CS Jeff Beck Signature Stratocaster

ターインストの金字塔「ブロウ・バイ・ブロウ」の次に発表されたアルバム。
ブロウ・バイ・ブロウに比べソリッドな音作りになっています。
ヤン・ハマーやマックス・ミドルトンによるシンセサイザー/クラヴィネットVSジェフ・ベックのギターの構図で作られるダイナミックなサウンドは聴くものを圧倒します。

ジミー・ペイジ

 

ジミー・ペイジ
本名:JamesPatrick“Jimmy”Page
(ジェームス・パトリック・ジミー・ペイジ)
生年月日:1944年1月9日
出身地:イングランド
在籍バンド
Yardbirds(ヤードバーズ)
Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)
The Firm(ザ・ファーム)

ッド・ツェッペリンのリーダーでもありプロデューサーでもあったジミー・ペイジ。Gibsonレスポールを腰の位置まで低く下げて演奏するスタイルを真似した方も多いのではないでしょうか?
ギター奏法もヴァイオリンの弓を使用したボウイング奏法、オープンチューニングなどの変則チューニング、ロシアで開発された特殊な電子楽器テルミンを使用したパフォーマンスを採用したり独特で面白い奏法にチャレンジしてきた人です。
早弾きをするタイプではなく曲の骨格をなす多彩なリフが印象的なギタリストです。

容姿が東洋人のように見えるので一時、日本人説が流れました。教育TVの「できるかな?」に出演していたノッポさんではないのか?と噂が流れましたが別人です。

代表曲
Immigrant Song(移民の歌)
Good Time Bad Time
Whole Lotta Love
Stairway to Heavenなど多数

愛用ギター
Gibson レスポール スタンダード
Gibson SG EDS-1275 ダブルネック
Danelectro 3021
など多数。

Gibson / SG EDS-1275 Double Neck 

ッドツェッペリン三枚目のアルバム、バンドとして一番脂が乗っている時期の作品。
ファーストアルバム同様ブルース色の強い作品ですが、その音楽のバラエティは実に多彩です。
ゴリゴリのハードロックというよりはアコースティックギターを全面に押し出した一面も見える作品になっています。

現代世界三大ギタリスト

ジョン・メイヤー

 

ジョン・メイヤー
本名:John Mayer
(ジョン・メイヤー)
生年月日:1977年10月16日
出身地:アメリカ
シンガーソングライター
ギタリスト
バンド:ジョンメイヤー・トリオ

門バークリー音楽学院をすぐに退学してミュージックバーなどで活動を始めたジョン・メイヤー。彼は圧倒的な技術力と色気たっぷりの歌声、そしてソングライティング力の三拍子そろった才能を兼ね揃えたシンガーソングライターです。
そんな才能溢れる若者を音楽業界が放って置くはずがありません。デビューアルバムが400万枚以上を売り上げるなど一躍ヒーローになります。
また業界きってのモテ男でありテイラー・スイフト、ケイティ・ペリー。キャメロン・ディアスなど数々のセレブと浮名を流すナイスガイです。

少年時代にスティーヴィー・レイ・ボーンに憧れていたらしくブルースやロックの音楽的背景と洗練された難易度の高いフレーズを弾きながら歌ってしまう能力の高さがあります。
ギターの握りは親指で6弦を押さえるシェイクハンドです。同じブルースを背景に持ったギタリストとしてエリック・クラプトンとよく比較されますがエリック・クラプトンの日本公演で共演した際にクラプトンは彼を絶賛しています。

代表曲
Waiting on the World To Change
Gravity
Neonなど多数。

愛用ギター
Fender ストラトキャスター
Martin OM-28JM
など多数。

 

Martin / OM-28JM

ョン・メイヤー記念すべきデビューアルバム。
どちらかというとポップロックなこのアルバム、写真では初々しさを醸し出していますが、プレイは凄いです。派手なプレイではありませんが細部まで気を配ったテクニックとセンス、それに加えて渋い歌声。しかもイケメン。
まったく、なんなんだ…うらやましいぞ!

ジョン・フルシアンテ

 

ジョン・フルシアンテ
本名:John Anthony Frusciante
(ジョン・アンソニー・フルシアンテ)
生年月日:1970年3月5日
出身地:アメリカ
バンド:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

の演奏スタイルから「白いジミヘン」との異名を持つジョン・フルシアンテ。ファンキーなカッティングと情熱的なギターソロでレッチリを支えてきた人物です。レッチリというとベースのフリーが有名ですが、ジョン・フルシアンテとの双璧をなしていました。
少し気難しい気質でツアー中にバンドを抜け帰ってしまったりする事があったり、うつ病やドラッグに溺れたりと繊細な面もありました。そのため健康状態も悪くなりバンドを脱退し専門機関で治療、禁欲主義者となり復帰しました。

プレイスタイルはあまりテクニカルな演奏を好まず技術をひけらかすような演奏をしません。(本当は凄いんですが…)
枯れたギターの名手と言われ哀愁感漂うソロやメロディラインを引く事に長けています。歌や打ち込みなどにも興味があり幅広い音楽性を持ち合わせています。
フランク・ザッパが好らしく実験的な音創りにも精力的に取り組んでいます。

代表曲
Give It AwayUnder the Bridge
Dani California
By the Wayなど多数。

愛用ギター
Fender ストラトキャスター
Fender ジャガー
など多数。

Fender / American Original `60s Jaguar

ョン・フルシアンテが復帰した99年リリースの7thアルバム。
他のアルバムに比べ角が取れた聴きやすいアルバムでレッチリ史上最大のセールスを記録、各賞を総なめにした名盤です。
悪そうに見えるけどこの人達意外と繊細な人達の集まりなんですよね…

デレク・トラックス

 

デレク・トラックス
本名:Derek Trucks
(デレク・トラックス)
生年月日:1979年6月8日
出身地:アメリカ
バンド:デレク・トラックス・バンドテデスキ・トラックス・バンド

ギターシーンにおいてスライドギターの名手といえばデレク・トラックです。叔父のブッチ・トラックス(dr)はサザンロックの雄オールマン・ブラザーズ・バンドのドラマーです。
オールマン・ブラザーズ・バンドといえば”スカイドック”の異名を持つスライドギターの名手デュアン・オールマンが在籍したバンドで、エリック・クラプトンの代表曲「いとしのレイラ」でスライドギターを弾いた人物です。

そんな環境下で育ったデレク・トラックスです、11歳の頃にはプロとしてステージに立っていたほどの天才で、12歳でデレク・トラックス・バンドを組みアルバムデビューを果たしました。
演奏スタイルはスライドは勿論のこと影響を受けた顔ぶれからブルースやサザンロックのイメージがつきがちですがジャズ、ゴズペル、民族音楽などの様々な音楽にチャレンジしており、柔軟性の高さを感じられます。
01年にスーザン・デデスキと結婚してデデスキ・トラックスバンドを結成。アルバム「レヴェレイター」はグラミー賞を獲得しました。

代表曲
Sahib Teri Bandi
Feel So Bad(カバー)
Midnight in Harlemなど多数。

愛用ギター
Gibson SG
Martin D-28
など多数。

Gibson / Derek Trucks Signature SG

レクトラックスバンド7枚目のこのアルバム。
奥さんのスーザン・デデスキもコーラスとして参加。アルバム全体にブルース色が強く、南部の香りとスライド・ギターが炸裂しています。
このアルバムはグラミー賞、ベストブルースアルバム賞を受賞しています。
この人は天才なんだな…やれやれ。

最後に

れ?ジミヘンは?トム・ミッシュは?ジョン・マクラフリンやアル・ディ・メオラがいない、ジャック・ホワイトはどこ?ジョー・サトリアーニやエディ・ヴァンヘイレンはどこ?ピート・タウンゼントやジョージ・ハリスンを忘れてないですか?

などなど…皆さんの言いたい事はよくわかります。
でも、これが一般的にいう新旧 世界三大ギタリストになっています。
今回紹介したギタリストの他にも素晴らしいギタリストは世界中にまだまだたくさんいます。勿論、日本にも世界に通用するギタリストもいると思います。

これだけの素晴らしいギタリスト達に共通して言える事はただ技術的に上手いだけではないという事です。
自分のカラーを知り、常にアップデートする努力、たくさんの音楽に触れ新しいものや流行を取り入れアウトプットするセンス、そして何よりも音楽を楽しむ事ができる、そんな人達なのです。

インテリアと音楽
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画像引用:guitar magazine Jeff beck HP biography Los Angeles times amass vintageguitar Unsplash